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マリアとヨハネを伴う墓の上の嘆きのキリスト

マグデブルクの大司教・枢機卿 アルブレヒト・フォン・ブランデンブルク(1490〜1545)が統治したハレ(ザーレ)の共住聖職者参事会聖堂の祭壇画のひとつ。1523年に献堂され、1525年までクラーナハやグリューネヴァルトによって多数の祭壇画が制作された。
1525年の「蔵品目録」によると、内陣と会衆席を分ける仕切り壁に3つの祭壇が設けられていて、左側の「諸天使の祭壇」に設置されていた祭壇画。工房作の翼画も別に残されている。グリューネヴァルトは祭壇画「聖エラスムスと聖マウリティウス(1525年以前)」を制作している。
クラーナハは「嘆きのキリスト」をテーマとする別の作品も残している。1505年頃にエルベ河畔のトルガウにあるザンクト・マリア聖堂の祭壇画の裏に「二人の天使のいる嘆きのキリスト(損傷)」を描き、1515年頃には木版画「墓の上の嘆きのキリストを礼拝する精アウグスティヌス」を制作している。

世界美術大全集14 北方ルネサンス
1520年代

クラーナハ
マリアとヨハネを伴う墓の上の嘆きのキリスト
1524年 板 テンペラ 108×84cm
ドイツ フライブルク アウグスティナー美術館